A・マドリーvsバルセロナ


本日は注目のカードのレビューになります。
首位マドリーを追う2位バルサ
一方、今年に入って絶不調。監督解任の噂もチラホラのアトレティコ
両チームともに絶対に勝ち点3のほしい試合です。
ではスタメンから。




まずはホームのアトレティコ


       フォルラン    アグエロ


シモン                 マクシ・ロドリゲス
    ラウール・ガルシア   カマーチョ


アントニオ・ロペス            ファン・バレーラ
         ペレア    パブロ


           アッビアーティ


出場が危ぶまれていたアグエロは問題なく先発。
バルサキラー・フォルランと共に2トップを形成します。
中盤にはなんとトップチームデビューとなった17歳カマーチョがスタメン。
CBはエトー・キラーでお馴染みの2人。
GKは前回の汚名返上に燃えるアッビアーティです。


一方、アウェーのバルセロナ


         ロナウジーニョ
アンリ                   エトー


     イニエスタ     シャビ


         エジミウソン


アビダル                ザンブロッタ
      ミリート     プジョル


          バルデス


なぜかメッシを温存した3トップ。さらにトゥーレが召集外
温存するにしても次のセルティック戦じゃないのか?と思いますが・・・
相変わらずライカーよくわからん。
まあ今に始まったことではないか・・・。


さて、試合開始。



・・・



・・・



・・・



・・・







何?この体たらく?


やる気あんのかと言ってやりたい気分になりますね。
両チーム共です。
アトレティコですが、守備が酷い
なんの策もないままDFとMFが下がるだけ。
中盤でイニエスタ、シャビが受けてもまるでノープレッシャー。
こんな状況なら裏にスルーパス通し放題って気がしますが、
3トップはまさしく不動(苦笑)
この3人からはコンビネーションってものが感じられない。
エトーはどう考えても右では活きないってことがわからないのか、ライカー?
それからロナウジーニョは最も密集地帯となる中央で使うにはまだ早い。
完全にトップフォームを取り戻さないと無理でしょう。
アンリに関してはもうノーコメント。勝手にしてください


アトレティコの全く組織的とは言えない守備を崩せないバルサ
ボールはポゼッションするだけ
アビダルザンブロッタの両SBは頻繁に高い位置まで上がってきて攻撃を助けようとしますが、
彼らにボールが行ってもサポートがナッシング
結局攻めきれずバックパス。
アトレティコのお粗末な守備にお付き合いするかのような攻撃。
ああ、もうイライラする。


一方守備面ですが、前節指摘したラインコントロール一切の改善が見られない
この試合は最初から最後までラインを押し上げることはありませんでした。
そこを突きたいアトレティコですが、こちらの攻撃もろくなもんじゃない
DFとMFが無策に下がってるだけなので、押し上げに時間がかかり2トップが完全に孤立
そしてその孤立してる2人に向かって縦パス一発。


どうしろと??
自慢のサイドアタッカーがいる意味がわからない攻撃ですね。


正直もう見るのやめようかなと思い始めたとき、
シャビのマイナス気味のクロスにロナウジーニョ素晴らしいバイシクルシュート
これが決まってバルサ先制します。
なんじゃそら〜〜って攻撃でしたねww
『タレント』としか言いようがないです。


さて、先制されたアトレティコ
このままズルズル行くのかな?と思ったんですが、これで目を覚ましたようですね。
守備にプレッシャーがようやく加わり、いい形でボールを奪えるようになり始めます。
SBを使った厚みのある攻撃もくりだせるようになり始めます。
これを支援していたのが、ご存知バルサ低い最終ラインです。
MFとDFの間に空いた広大なスペースアグエロがボールをキープすることで、
チーム全体の押し上げの時間を稼いでいましたね。


バルサの先制点から6分後、それまでと同じように前線のスペースでボールを受けたアグエロ
反転と同時にアビダルをはずし、
抜群のボディバランスから繰り出される体全体を使ったフェイントでミリート突破
そしてシュート。
プジョルに当たったボールはバルデスの体重をかけていた方向と反対に
サモーラランキングトップのバルデスもさすがにここからセーブはできず、同点ゴール


さらにその数分後、今度は右サイドでボールを受けたアグエロ
アビダルと対面しながら中に切り込んでいきます。
と、いきなりチョコンと右足アウトサイドでスルーパス
これを受けたのは、いつの間にかアグエロとポジションを入れ替えていたマクシ!
難しいシュートをファーポストに流し込んでアトレティコ逆転に成功します。


試合は後半戦へ突入。
相変わらずボールは支配するものの前線が停滞しているバルサ
相変わらず一人でバルサDF陣の脅威となり続けるアグエロ
後半開始から間もなく、ライカーがカードを切ります。
温存していたメッシをアンリに変えて投入。珍しく早く修正してきましたね。
これで従来通り、左にロナウジーニョ、中央エトー、右メッシのREMトリオになりました。


ところがそのメッシが片手で数えるほどしかボールに触っていない時間帯でした。
右サイドのマクシからゴール前に浮き球のパス。
これに突進したのはフォルランともちろん・・・

そう、アグエロです。
たまらずプジョルがエリア内で倒しペナルティ。
これをフォルランがしっかり決めて3−1
プジョルはイエローの累積5枚で、次節のビジャレアル戦が出場停止となります。
むしろイエローで済んでよかったと思います。
決定機で後ろからの明らかなファールによる阻止でしたから、一発退場でも文句は言えなかったハズです。


そしてバルサにトドメを刺したのはまたもアグエロ
DFを背負った状態で力強いキープ。またもやプジョルのマークを潜り抜けると、
なんとミリートまでもアンクルブレイクさせてしまい、ゴールへ一直線。
フォルランがうまいフリーランニングでサポートすると、彼を囮にそのままシュート。
ゴール右隅へ、完璧に計算された軌道で吸い込まれます。
試合を決める4−1のゴール
いやはや、もはや『素晴らしい』という言葉以外に形容詞が見つかりません。
なんとも恐ろしい選手になったものです。


ここまで一方的に失点を重ねたバルサの反撃はその2分後。
グジョンセンが裏に抜け出しシュート。
DFにブロックされたリバウンドをエトーが叩き込んで4−2
その後は何度かバルサらしい攻めを展開したものの、
最後はアグエロに代えてフラードを投入し中盤を厚くしたアトレティコの防壁を崩せず。
アグエロが交代する際には大歓声でしたね。



さて、総括ですがスコアの割りにイマイチな試合でした。
なんというか・・・
特に前半ですが、気合が感じられない時間が随分ありました。
立ち上がりの両者はあきらかにダル〜〜イといった試合を展開していましたからね。
しかし両チームのタレントは素晴らしいものがありましたが。


バルサですが、レバンテ戦からヘタレに逆戻り。
一体いつになったらこのヘタレっぷりは直るのか?
きっともうライカールトではどうしようもないんでしょうね。
お世辞にも組織的とは言えないアトレティコの守備を打ち破れず、
お世辞にも組織的とは言えないアトレティコの攻撃で4失点。
さようなら、ライカー。


アトレティコの方にも不満はたくさんあります。
アギーレお得意のコンパクトサッカーは一体どこへいってしまったのか?
飾りとしか思えなかった両翼。彼らを使った攻撃は?
などなど、上げればキリがありません(笑)
この試合、『彼』がいなければドローが妥当だったのではないでしょうか。


Man of the Matchですが、言うまでもなくその彼、アグエロですね♪
リーガでも5本の指に入るCB2人を相手に一歩も引かず。
逆にこの2人をキリキリ舞いさせてしまうとは恐れ入ります。
小柄ながら抜群の強さで、一度キープにはいると絶対にボールを失わない。
ドリブルで仕掛ければ、あのミリートの足を崩させてしまうほどのキレ
他人を使うお手本のようなアシスト。完璧なフィニッシュ。
文句のつけようがないプレーを披露してくれました。
特にあの強さは特筆ものですね。
自分より一回り以上体が大きく、さらに1:1に滅法強い2人を相手にあれだけのプレーを見せるとは。
だるい時間帯の多い試合に約2時間拘束されたものの、
彼のプレーが見られたという一点でこの2時間が正当化されたと思います。


この試合のベストゴールもアグエロの4点目にあげたいですね。
もちろん美しさではロナウジーニョのバイシクルの方が遥かに上ですが、
90分間、5400秒間のうちたったの1秒でしかタレントを発揮できなかった彼と、
最初から最後までタレント全開バルサDF陣をたった一人で攻略してしまったアグエロ
今日の2人の出来を評価したいと思います。



まだ情報を遮断しているのでわかりませんが、マドリーはどうなったかな〜?