バルセロナvsサラゴサ


こんばんは^^第10節注目の一戦です。
2位バルサと3位サラゴサの直接対決。
昨季はサラゴサの電光石火のカウンターに手を焼いたバルサ
今季はアイマールダレッサンドロという一流のタレントを加え、
より一層手強くなった相手です。


まずは両チームの立ち上がり。
前半途中までは予想外のバルサの圧倒的なポゼッション。
80%近くあるようにも感じられました。
攻撃もスムーズでしたね。
中盤での細かいパス回しに両翼がドリブルでアクセントを加えます。
ロナウジーニョはかなり良くなりましたね。
クラシコでは随分失望させられましたが、
ようやくトップフォームに近付いてきたと思います。
しかしあと一歩足りないと感じてしまうのはやはりエトーの不在でしょうね。
メッシへのサイドチェンジ、デコとのパス交換、
シウビーニョのオーバーラップを引き出すタメ。
全て質が高いんですが、エトーとのホットラインが消滅していることが響いていると思います。
グジョンセンエトーとは随分タイプの違うFWですから仕方ないことですけどね。


エトーにあってグジョンセンにないものは横の動きの幅でしょうか。
ロナウジーニョ、メッシが共にペネトレイトタイプなので、
攻撃がどうしても中央に偏りがちです。
エトーなら臨機応変に左右に開いて偏りを解消してくれますが、
グジョンセンにはそれがない。
逆にエトーになくてグジョンセンが『できること』は縦への動きでしょう。
『できること』と書いたのはグジョンセンがまだそれをしていないからです。
中盤をこなせるグジョンセンなら下がって前線にスペースを作ったり、
一度中盤に下がってから再び飛び出すといった動きが可能だと思います。
しかしどちらにしても中央に攻撃が偏ることには変わりありませんが…。
幸か不幸か、メッシがまたまた怪我で離脱してしまったため、
今後はジュリが右翼を担うことになります。
ある程度中央への偏りもなくなるでしょう。
そのスペースを使ってグジョンセンに縦の動きを期待したいと思います。


さて、話がかなり逸れましたが試合に戻ります。
ロナウジーニョ中心に左右に揺さぶるバルサですが、
サラゴサDF陣も奮起しゴールを堅く閉ざします。
何度か惜しい場面をつくるんですが、ゴールまではたどり着けず。
一方サラゴサはボールを奪ってから得意の速攻。
スピーディでテンポ良くパスを回す小気味良い展開。
その中心にいたのは間違いなくダレッサンドロでした。
彼のプレーを初めて見ましたが、本物ですね。
足元のテクニック、パスセンス共に文句なしです。
しかし私が最も目を引かれたのはクロスボールの質です。
技巧派揃いのリーガでもあれだけ美しく鋭いキックができる選手は何人いるでしょうか。
ベッカムと比べても遜色ないレベルだと思いました。


この日の主審のイトゥラルデ・ゴンサレスさんは
とにかくアドバンテージをとりまくりました。
ちょっとやりすぎな感もありましたが、そのおかげで試合が途切れにくく
退屈せずに見れましたね。
両者共に質の高い攻撃を繰り出し、それを上回る守備で得点を許さない。
サラゴサはエリア内には切れ込まれるものの、高い集中力で最後のところは絞ってくる。
バルサプジョルマルケスディエゴ・ミリートを完全に抑え、
やっかいなエベルトンはスピードに乗せずディレイさせる。
ゲームを動かすのは1つのミスかビッグプレー。
どちらが飛び出すのか。
そんな緊張感が漂い続けるピリッとしたゲームになりました。


ところが前半の両者の失点シーンはお粗末でした。
前半13分のサラゴサの先制点。
ダレッサンドロのCKをプジョルの背後から飛び込んだガブリエル・ミリートが決めたものでした。
何故フリーだったのか。
彼には昨季もセットプレーからやられているにも関わらず。
バルサの同点弾はまたまたCKから
フリーだったロナウジーニョが難なく決めたものでした。
レベルの高い試合だっただけにこの2つのゴールは残念でした。



後半はバルサからサラゴサへと主導権が移っていきます。
セラデスの負傷交代で途中から入ったポンツィオとサパテルのドブレピボーテ
中盤でゲームをしっかりコントロールし、徐々にバルサを窒息させていきます。
ときおりチャンスは作りますが単発。あとが続きません。
そんな展開にイラついたモッタがやっちゃいます。
背後からボールを奪いにきたディエゴ・ミリートを確認して腕を顔目掛けて振り回します。
腕が顔に当たらなかったこと。
そしてミリートの大袈裟なリアクションが問題視されていますが、
明らかにモッタには故意に顔を殴る意思があったように見られるので、
私個人の感想としてはレッドは妥当な判定だったと思います。
まあ私のような考え方は少数派だと思いますが。


この判定を巡って乱闘寸前の一触即発ムードへ。
しかも再開後のファーストプレーでガブリエル・ミリートがレッド。
これは誰もが納得のレッドでしょう。
彼自身のミスでサビオラにボールをプレゼントし、
完全にGKと一対一という状況を後ろから体を掴んで倒したファール。
これをレッドじゃないという人がいたらキチガイです。


これで完全にゲームが壊れます。
それまで抑えに抑えていた審判団が打って変わってカード連発。
もはや通り魔的に選手にカードを提示していくゴンサレスさんは
誰にも止められませんでした(笑)
ラフなタックルも増え、プレーの精度が大幅に下がり雑になっていきます。
このままどちらも得点することなく試合終了だと思いました。
しかし1人役者が違いましたね。
サビオラが得たゴール正面左、約23メートルのFK。
ロナウジーニョの蹴ったボールは完璧なスピードとコースでゴールに突き刺さりました。
揺れるカンプ・ノウ
狂喜乱舞する天才。
ゴールが信じられず、口を開けてポカーンとする私(爆)


止めのサビオラのゴールは完っっっっっ璧なオフサイドでしたが、
ここでもロナウジーニョは素晴らしいキックを見せてくれました。
この男、23〜25メートルのFKならジュニーニョでも敵わないんじゃないでしょうか?


これで試合は終了。
ロナウジーニョ!!
終わってみればこの一言につきる試合でした。
バルサですが、怪我人続出ですね。
メッシ、サビオラエジミウソン故障者リストに名を連ねました。
しかしそこは欧州トップクラスの選手層を誇るチームです。
代役はジュリ、エスケーロ、モッタとしっかりしています。
特に守備陣のレギュラーと控えに大きな差があるバレンシアと違い、
なんとか乗り切ってくれると思います。
選手個々のコンディションも上がってきてますしね。


最後にサラゴサ
いや、正直ここまで強いとは予想してませんでした。
3位という順位も全然納得のいくものですね。
ディエゴ・ミリートを90分透明人間にできていなければどうなっていたか…。
スピードとリズムのある魅力的な攻撃をするチームですから、
このままCL権争いを盛り上げていってほしいと思います。



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