サラゴサvsセビリア


新年あけまして





おめ



で…




とう…




ございます




ってまだ言ってもいいですかね?
約2ヶ月も放置してしまいました。
今年もマイペースに更新できればいいなぁと思っております。


さて、更新しなかった2ヶ月は試合を見なかった期間でもあります。
クラブW杯の決勝は見ましたけどね。
書く時間と気力がなかったんです。
久しぶりに見る試合は今季注目のサラゴサ
ホーム、ラ・ロマレダに優勝候補セビリアを迎えた一戦です。
非常に興味をそそられえるカードなんですが、
年明け早々ということで、ダル〜い試合になると予想していました。


しかししかし、いや、素晴らしい試合でした。
06−07シーズンのこれまでのベストバウトでしたね♪
ではスタメンからどうぞ。


まずはホームのサラゴサ


      D・ミリート   エベルトン


アイマール                ダレッサンドロ

       サパテル   ジェラール・ピケ


ファンフラン                 ディオゴ

      G・ミリート   セルヒオ

            セサル




続いてアウェーのセビリア


      ルイス・ファビアーノ   カヌーテ


アドリアーノ                ヘスス・ナバス

        レナト    ポールセン


カステード                 ダニエル・アウベス

       エスキューデ   ハビ・ナバーロ

           パロップ



え〜っと、まず仰天したことが2つ。


ピケがボランチ!?


そして


解説、岡ちゃん!!??(爆)


ピケはマンU時代にも何度かボランチをやったことがあるそうですね。
いや、しかし岡ちゃんは驚いた(笑)
いつの間にW解説陣に加わったんでしょうか。


さて、試合です。
セビリアは今季初めに放送権で揉め、ようやく放送が決まったら
今度は私の時間がなくなり、何気に今季初観戦です。
注目のアタッキングサッカーを非常に楽しみにしていました。


試合開始と同時に両チームとも正月ボケが微塵も見られない
激しい展開になります。
特にサラゴサは中盤のチェックが早く、開始早々こそ
レナトファビアーノのスルーパスオフサイドでした)にヒヤッとさせられましたが、
それ以後は完全にセビリアの攻撃を停滞させていました。
ファビアーノはよくボールに絡んでいたんですが、
カヌーテまでボールが渡るシーンがほとんどなく、
ようやく届いたボールはガビ・ミリートがことごとく奪っていきます。


そして14分、ダレッサンドロのCK。
蹴った瞬間『あ、いいボール』と思いました。
奇麗な軌道のボールをニアサイドでディオゴが合わせてパロップを破りました。
サラゴサ先制です。


この先制点を機に試合の流れは一気にサラゴサへ。
中盤で次々にボールを絡め取り、
ダニエル・アウベス無駄オーバーラップした裏へ走るアイマールへ繋ぐ展開が増えます。
アイマールはキレてましたね。
攻撃サッカーの信奉者ビクトル・フェルナンデスの元、活き活きしたプレーを披露します。
アイマールダレッサンドロが中に切り込むことで生まれる
サイドのスペースに走り込むファンフランディオゴ
オーバーラップのタイミングも徐々に早く正確になっていき、
完全に試合の主導権を握ったサラゴサの波状攻撃が続きます。


セビリアはなんとか2点目は与えないように耐えていましたが、
まさに陥落寸前。
前半の終盤にアドリアーノのクロスにカヌーテが飛び込む惜しいシーンが見られましたが、
得意(らしい)のサイドアタックは鳴りを潜めます。
2点目が入らなかったのが不思議なくらいでした。
セビリアはよく耐えていました。


サラゴサの強さだけが目立つまま前半は終了。
速攻はアイマールもしくはダイレクトにエベルトンまで繋ぐ展開。
遅攻はDFラインからボランチ、そして2人のゲームメイカーまで
丁寧に繋ぐ展開。
共にチャンスの数でもセビリアを圧倒していました。
ピケは、岡ちゃんも褒めてましたがなかなか良かったですね。
185cmの長身をほとんど感じさせない重心の低さで
どっしり構え、サパテルとの連動したプレスでうまくボールを奪ってました。
CBだけあって守備力は流石。
攻撃時のボール裁きもバルサで育っただけあって
無難にこなしていました。
そういえば岡ちゃんの解説は普通に良かったです。
W解説陣では私は野口さんが1番いいと思っているんですが、
岡ちゃんも野口さんと同じぐらい良かったです。


一方のセビリアですが、開始当初こそ積極的なアタックをみせたものの徐々に失速。
左サイドのアドリアーノディオゴの守備力と
攻撃参加したときのスピードに振り回され、ろくな攻撃ができず。
SBのカステードは終始ダレッサンドロに張り付いていたためサポートに行けず。
右サイドのヘスス・ナバスはいたのかどうかすらわからない状態。
ダニエル・アウベスに至ってはマイボールになった瞬間、
周りの状況を全く把握せず、無駄にオーバーラップを繰り返す始末。
彼の裏に十分なスペースと時間を与えられたアイマール
実に楽しそうにプレーしていました。


右サイドの2人には特に注目していたのですが、
周囲がヤイヤイ言うほどの能力は感じず。
むしろ欠点ばかりが目立つ内容でした。
とくにダニエル。
マイボールになればとりあえず上がればいいと思ってるような印象。
彼がDFラインでボールを受けるシーンはほとんどなく、
常に中盤かそれよりも前でボールを受けていました。
非常に効率の悪い攻撃参加を繰り返していましたね。
ちょっとガッカリでした。







この試合は後半が本番でした。
前半だけでも十分楽しめる展開でしたが、
後半は更にヒートアップしていきます。


後半が始まってサラゴサのプレスが弱くなったのか、
セビリアがプレスをかわしてパスを繋ぎだします。
特にポールセンを中心にうまくボールが左右に散りはじめます。
デンマーク代表のこのポールセンってユーロでトッティと揉めた
あのポールセンなのかな?
初めてプレーを見ましたが、こんなに展開力があったとは驚きです。
顔もイメージと全然違いました。
グラベセンみたいなゴツイ顔した選手だと思っていたので(笑)


そのポールセンが捌き役としてボールを前線に運んでいきます。
前半あれほど目立たなかったカヌーテにも楔となるグラウンダーの
鋭いパスが何本も入ります。
同じく前半消えていたヘスス・ナバスも強烈なシュートを放ち、
徐々に存在感を発揮していきます。


と、思っていた矢先にサラゴサ得意のカウンター。
サパテル⇒ダレッサンドロと繋いだボールが右サイドを駆け上がるディオゴへ。
そのままスピードに乗ったドリブルでハーフェーラインを
突破したところでサイドへ流れた兄ミリートへ。
そのまま前のスペースに走ったディオゴミリートがリターンパス。
と同時に流れていたミリートは中央へ切り込みます。
リターンパスを受けたディオゴは深い位置からマイナスのクロス。
中央に戻っていたミリートがヘディングで合わせたシュートは
ハビ・ナバーロが防ぎますが、こぼれ球がミリートの足元へ。
すかさずシュート。これもGKパロップが防ぎますが
こぼれたボールは再度ミリートの元へ。
きっちり押し込んでサラゴサ追加点を挙げます。


これで試合は決まったかに見えました。
しかしここでセビリアのファン・デ・ラモス監督は
とんでもなく大胆な采配を見せます。
ヘスス・ナバスに代えてチェバントンを投入。
さらにカステードに代えてマレスカ投入という2枚代え。
これによりセビリアはなんと


           カヌーテ

      ファビアーノ  チェバントン


アドリアーノ              ダニ・アウベス

       レナト     マレスカ


  エスキューデ   ポールセン   ハビ・ナバーロ


という3−4−3の超攻撃的フォーメーションにチェンジします。

これで生き返ったのはダニエル・アウベス
前半が嘘のように活き活きし出します。
もう攻めるしかないという追い詰められた状況が彼の本来の力を発揮させます。
豊かなスピード、鋭い切り返しとブラジル人特有の柔らかいボールタッチ。
この選手、SBではなく普通にWGタイプの選手ですね。
守備での貢献は端から期待していないんでしょう。


一気に攻勢を仕掛けてきたセビリア
その圧力に脅威を抱いたビクトル・フェルナンデスは
エベルトンに代えてオスカルを投入します。
これで3ボランチとなったサラゴサ
レナトマレスカにゲームメイクをさせないようにという思惑だったんでしょう。


しかし、ファン・デ・ラモス監督はこれを見抜いていました
サラゴサにオスカルが投入されてからゲームを作り始めたのは…
なんと3バックのセンターに位置したポールセン!
レナトマレスカはよりゴールに近い位置でフィニッシュに絡む役割。
ゲームは鋭いグラウンダーのパスを長短織り交ぜて配給することのできるポールセンに一任します。
これでマークが曖昧になったサラゴサ
プレッシャーのない位置からフリーで放たれるパスが
次々とチャンスを演出していきます。


そして後半25分。右サイドをダニ・アウベス⇒マレスカ⇒ダニ・アウベス⇒マレスカ⇒ダニ・アウベスというダブルワンツーで突破し、ラストパス。
カヌーテファビアーノが飛び込み、ファビアーノが押し込んで反撃の狼煙をあげます。
ここからセビリアは怒涛の猛攻。サラゴサはタジタジ。
前半とは逆に今度はサラゴサが陥落寸前に。
最大のチャンスはカヌーテのスルーパスファビアーノが抜け出したシーンでしょうか。
完全にGKと一対一。軽やかなステップでかわしたかと思われましたが、
しっかりボールを見ていたGKセサル。
かわされながらも両手を伸ばしてボールを奪い、この最大のピンチを切り抜けます。


迫力満点の攻めを見せるセビリア
気迫のディフェンスで耐え忍ぶサラゴサ
最高の攻防は最後まで途切れることなくぶつかり合いタイムアップ。
最後はヒートアップしすぎてディオゴファビアーノ
K−1を始めてしまいますが、本当に熱い試合でした。


この試合を見て思ったことですが、サラゴサのセルヒオ、ガビ・ミリート
CBコンビはリーガ最高の堅守ですね。
今やリーガでも3本指に入るDFとなったミリートに、
191cmの長身でハイボールに滅法強いセルヒオ。
コンビネーションも良く、安定感も抜群です。
そしてその守備を完全に崩壊させたセビリアの攻撃力は本物です。


いや、両チームとも本当に強かった。
そして共に全力を出し尽くした素晴らしいゲームでした。
まだシーズンは折り返しに差し掛かったところですが、
この試合を超える熱戦は果たして生まれるでしょうか。
それほど見応えのある試合でした。
お腹一杯です。



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